2019年07月15日

となりの億万長者

となりの億万長者 / トマス・J・スタンリー, ウィリアム・D・ダンコ著

まず、この本は1997年に書かれた内容でありながら、20年以上に渡って出版され続けているということが特筆に値する。

簡単に言うと「金持ちとはどんな人のことを指すのか?」という内容で、アメリカの高所得者(年収15万ドル以上)の様々な人をインタビューして、その中で資産を築けている人とそうでない人、それを分けるにはどんな要因があるのかを解説している。

本当のお金持ち(資産家)は、見栄のためにお金を使わない。
高級住宅街に住まず、実用性のある車に乗り、高価な時計やスーツを身に着けない。
子供にも必要以上の小遣いを与えることもしない。

つまり、外から見て到底お金持ちには見えない「普通の人」こそが本当に資産を築いている人が多いという結果が出ている。
そして余ったお金はただ遊ばせず投資に回す。

彼らは決まって「お金があるのにそんな生活で幸せなんですか?」と問われるそうだが、「もちろん幸せですよ」と胸を張る。
"彼らは、お金の心配をしないですむことのほうが、世間体を取り繕うよりもずっと大切だと考える"
こういう生活をしている人はもし仕事を失うことがあっても10年以上は余裕をもって生活ができるのだという。

こういったお金持ちだと思われていない本当のお金持ちは、メディアに取り上げられることもない。
こういう生き方は世間的には「かっこいい」とはされない。
アメリカの消費文化では「稼ぐこと」と同様に「使うこと」が成功の証とされている。
だからアスリートや芸能人などのように高級取り、かつ豪華な生活をしている人たちが成功者とされる。
メディアがそういう風に仕向けてしまったのだ。
だから年収15万ドル以上を稼ぎながら一向に資産を築けない人は多いようだ。

自分がこの本を読んでいた頃、日本では例の「老後2,000万必要問題」が世間を騒がせていた。
世間はなぜかこれを年金の問題とすり替え、政府を攻撃した。
この本を読めば判る通り(繰り返すが1997年に書かれた本である)、資産を築くためには余計な出費をしないことだ。
余計な出費をしないこととは、無駄な見栄を張らないということだ。

しかし、野党は政府を攻撃するための口実として、マスコミはこの「本質」を悟られては困るために年金の問題とした。
みんなが倹約してお金を使わなくなるとスポンサーが困るからだ。

そんなに難しい内容ではないので、「老後2,000万問題って結局どうなんだ」と思っている方はぜひ一読を奨めたい。
そのためのヒントがこの本には沢山ある。

posted by TO-MAX / DAN at 00:00| Comment(0) | 読書感想文